2008年9月 4日 (木)

母恋旅烏

荻原浩著「母恋旅烏」を、読みました。評論家の北上次郎さんが、この作品を絶賛していました。

あらすじは、

大衆演劇の座長をしていた、花菱清太郎の家族の物語です。大衆演劇を辞めてから、家族を巻き込んで、いろんな仕事に手を出すのですが、すべてうまくいかず、結局、大衆演劇に戻ってきます。家族それぞれの視点から、お互いをどう思っているのか物語の中で語られます。(うまく説明できなかったかも...)

二男の寛二からの視点が中心ですが、寛二に感情を乗せられなかったので、いまいちな読後感になってしまいました。出版されてすぐに読めば(作者の初期の作品です)、また違った感想になったのかも。

2008年9月 1日 (月)

テンペスト、購入

今日は、久しぶりの晴れです。少し暑い。8月後半は、ずっと天気が悪かった。土日も雨でした。お盆以来、忙しくて、家に帰っていません。もう、山は秋っぽくなっているのかな。

池上永一著「テンペスト」(上下)を、購入しました。「シャングリ・ラ」が面白かったので、とても期待してます。でも、実は「シャングリ・ラ」は、まだ途中までしか読んでいません。会社の人に貸したら、あっという間に読んでしまって、面白かったと言ってました。二酸化炭素の排出権取引とか、世間で一般的になる前に扱ってて、斬新な作品だなと思いました。「シャングリ・ラ」を読み終わってから、こちらに手をつけるか、今日から「テンペスト」を読み始めるか迷ってます。「テンペスト」は、沖縄王朝の話のようです。先入観を持ちたくないので、本を読む前に、紹介記事とかは見ないようにしています。「シャングリ・ラ」2冊くらいの分量があるので、読み終わるのは来年になりそうです。

2008年7月14日 (月)

さよならバースディ

旅行中、荻原浩著「さよならバースディ」を、読みました。自分は、こういう話が好きです。

あらすじは、

バースディという名のボノボに、日本語を教えている霊長類研究センターが、舞台です。主人公真が、共同研究者で恋人の由紀にプロポーズした夜、由紀は自殺します。その場面を見ていたのは、バースディだけでした。主人公は、百語に満たない言葉しか通じない、バースディから真相を探ります。

ネットの書評だと散々なのですが、自分は旅行中に読んだからか、えらく感動しました。とくにプロポーズするシーンから、その翌日のシーンは、涙ポロポロ。(書けないけど)最後も、よかった。あらすじを、いっさい見ずに読んだからかな。浄蓮の滝で、一人赤い眼をしておりました。

2008年7月13日 (日)

池袋のジュンク堂

午後3時

東京着。

昔は、人ごみが心地よかったのですが、すっかり東京に関心がなくなってて、あまり記憶に残らなかった。

新幹線は夜8時出発で、時間があるので、池袋のジュンク堂へ行ってみました。

ここに来ると、いつもだとかなりの時間、本を見て回るのですが、今回は胸がいっぱいで、あまり楽しめなかった。なかなか手に入らない本があったりするので、買わずに帰ると後悔するんですけどね。

森林写真で有名な、石橋睦美さんの、写真集のコーナーがありました。見たことがないものも、あります。その中で、初めてデジカメで撮ったという写真集は、物足りなかった。中判カメラの方が、画像がきれいな気がする。でも、どれか1冊買ってくればよかった。

夜8時。

新幹線で、帰宅。

やっぱり、心残りがたくさん。また旅行したいです。

2008年1月 6日 (日)

犯人に告ぐ(下)

雫井脩介「犯人に告ぐ(下)」読み終わりました。後半は、テレビを通しての、犯人とのやりとりが始まります。捜査内容をリークする、若い上司、植草との駆け引きも面白いです。最初は歓迎され人気が出た巻島ですが、捜査が進展せず、過去の誘拐事件の記者会見で切れてしまった過去を蒸し返されるなど、逆風が吹き始めます。本部長に捜査の期限を突きつけられ、最後の賭けに出ます。同時に、失敗した誘拐事件が、いつまでもまとわりついてきます。

最近、気付いたのですが、いま映画も上映してるんですね。これは、ぜひ映像で観てみたいです。

2007年12月24日 (月)

犯人に告ぐ(上)

盛岡は、きのうから雨降りです。この時期に雨だから、地球は温暖化してるのか。でも、さっき外に出たら寒くなっていました。今週は、仕事が忙しくて家に帰れません。明日が締切最終日。がんばらねば。

雫井脩介「犯人に告ぐ(上)」を読みました。会社の人に荻原浩「明日の記憶」を貸したら、替わりに貸してくれました。舞台は、神奈川県警です。巻島という、誘拐事件で犯人を捕り逃し、釈明の記者会見で失態を演じた刑事が、主人公です。左遷されてたところ、子供の連続殺人事件が起き、その捜査が行き詰まり、打開策として呼び戻されました。そして、巻島がテレビに出演して犯人をおびき寄せる、という作戦がスタートするところで、前半は終わります。自分があまり読まない、硬派な文章で新鮮です。人の中で生きていくときの振る舞いについて、詳しく文章を割いているので、ついつい引き込まれてしまう。そんなところを意識して、貸してくれたのかな。

下巻を読んだら、次は江國香織さんを読む予定です。お昼に、近くの本屋さんで「落下する夕方」を探したけど、置いてなかった。来週、違うところを当たってみます。

2007年9月29日 (土)

浅田次郎さん講演会

浅田次郎さんの、講演会へ行ってきました。医大の精神科の、ワークショップの一部です。入り口の受け付けに、スーツを着た男女が多数。入りづらいのなんのって。一度入り口を素通りして、入ろうかどうか迷うこと数十秒。こんな機会は、めったにないと思い直し、入場しました。一般客は二階席で、そんなに人数いませんでした。

浅田次郎さんの前に、何人かの講演がありました。フィリピンでボランティアしている方とか、労働局で働いていた方とかの。それぞれ、勉強になりました。そして、浅田次郎さんの登場です。やっぱり、ご本人を目の前にすると、感激します。離れてるけど。

お話は...

一人娘が医大にいて、娘の頼みということで、万難を排してやってきたとのこと。万難を排すること度々で、東京でも年に1回くらいしか公演しないのに、盛岡では年に3回も公演しているそう。(お客さん爆笑、主催の司会者は恐縮してた)

小説の中の家族という主題で、話が始まりました。世界の小説では、家族小説というのは、少ないそうです。小説は、日常から離れたくて読むから。さらに日本の私小説に話しは移り、志賀直哉の「暗夜行路」を紹介していました。最近の教科書には、こういう文学の名作が載らなくなったと嘆き、内容を説明しながらいかにすばらしいか、私小説の金字塔のように持ち上げてました。でもつまんないんですよね、と最後に一言。周りにつられて、自分も吹き出してしまった。所詮は、金持ちの悩みということで、共感できない物語とのことです。それに比べ、プロレタリア文学は、貧乏人の話なので売れたそうです。

日本人が家族を犠牲にしても忙しく働くようになったのは明治維新後からだ、など、近代の歴史の話も興味深かったです。あと、自作の解説もしてくれて、あっ言う間に時間が過ぎました。とにかく、笑わせてくれるので、とても楽しかったです。

そのあとの討論は、時間がなくて、いままでの講演者が一言ずつ話されました。なぜか(最初からだけど)、シンガポールの会場とも映像が繋がっていて、でも話が聞き取りづらかった。

最後は、EPOさんのコンサート。こちらも、とてもよかったです。いまは、歌手のほかに、カウンセリングの仕事をしているそうです。それで、呼ばれたのかな。アンコールもあった。ちょっと思い出になりそうなコンサートでした。

2007年8月25日 (土)

サニーサイドエッグ

荻原浩著「サニーサイドエッグ」を読みました。「ハードボイルドエッグ」の続編です。まさか続編が出るとは思っていなかったので、うれしかったです。

主人公は最上俊平という、フィリップ・マーロウに憧れている33歳の探偵です。でも、仕事の8割はペット捜索、残り2割が浮気調査。この主人公、他人のような気がしないんですね。分かりづらいギャグとか。あと、社会から孤立しているところなんかも。中途半端にアウトローという感じが。今回も秘書が出てきます。

物語は、ロシアンブルーという品種の猫の捜索が、話の中心になります。同じ品種の猫を、それぞれ別々に捜索を依頼されます。同時に、動物虐殺事件も起きています。動物虐殺事件の方は、秘書がいる場所で起こるので、秘書があやしい...。片方のロシアンブルー捜索は、逃げた痕跡が見つからず、手がかりもなくという状態。

今回は、前作ほど事件が重くなくて、さらっと読めました。主人公の、葛藤しつつ損な方を選んでしまうところに、共感します。

2007年7月 3日 (火)

ジュンク堂へ

仕事帰りに、久しぶりにジュンク堂さんへ行ってきました。地元の本屋さんで買い物した方がいいんだろうけれど、やっぱりジュンク堂さんの品揃えは見て廻るだけで楽しいので、こちらに来てしまう。石橋睦美さんの「日本の森を旅する」があったので、購入しました。他にも、コンピュータのネットワークプログラミングの本など、数冊を購入。相手と対話しながら使うソフトを作ってみたかったので、勉強を始めます。アパート暮らしでお金がないのに、またたくさん買ってしまった。

2007年4月21日 (土)

朝日連峰の狩人

今朝は、小雨でした。

志田忠儀+西澤信雄著「朝日連峰の狩人」を読んでいます。志田忠儀さんは猟をする方で、西澤信雄さんがその話を聞き取るという形式の本です。いま動物を追いかけて写真を撮っているので、読んでいてとても面白いです。ノウサギが季節や天気によって、活動場所を変える話は参考になります。自分は、いまだにノウサギを見つけられません。雪があった頃は足跡がたくさんあったし、いまはフンがたくさん落ちているのにです。見つけたときに「あっいた」という態度をとると、動物は逃げるそうです。気付かない振りをすると、すぐには逃げないとのこと。分かっているつもりだったけど、きのう裏道の脇の洞のある木でテンを見つけたとき、自分はおもいっきり「見つけたー」という態度でした。テンも察して、逃げたんですね。クマやテン、キツネ、タヌキなど身近な動物の狩人の目から見た生態が詳しく載っていて、日本の動物が好きな人だったら、絶対楽しめると思います。

2007年4月17日 (火)

ブナ林からの贈りもの

午後になり、空が晴れてきました。

最近、熊谷榧著、石橋睦美写真「ブナ林からの贈りもの」という本を読んでいます。写真がとても美しい本です。文章も、簡潔でいい感じ。熊谷榧さんは、スキーヤーとのことです。お父さんが、熊谷守一さんという有名な画家です。

自分も、こんな写真を撮ってみたいと思いました。巻末に載っている撮影データによると、絞り値を大きくして超スローシャッターで撮影しています。明日の朝、三脚を山に持って行って、自分も試してみたいと思います。文中、西沢信雄著「朝日連峰・鳥獣戯談」にも出てくる志田さんという方が、「ブナがあれば猟やったって獣は残るし、水害だっておきない。葉が落ちて堆積すれば、土の中に微生物だって発生するし、川にはプランクトンもわく。野鳥も昆虫も魚も生きられるんだね」と話されていました。うちの家の周りの山は二次林なのですが、それでもブナが多い林に入ると、自然の豊さを感じます。

2007年4月 3日 (火)

星々の舟

村山由佳著「星々の舟」を、読み終わりました。六つの短篇で、構成されています。主人公が、二男、二女、長女、長男、孫、父の順に物語が進みます。一つ一つ読み終わる度に、どうしてそうなったかが分かっていきます。それぞれの人生が、こういう人いそうだなと思わせます。父の戦地での慰安婦の回顧は、読んでいてダメージを受けました。最前線で、上官に虐められたり、無抵抗の人を突き殺したり、殺されそうになったり、慰安婦の気持ちとか。恐いのは、自分一人ではどうにも出来ないことです。もし当時自分が生きていたとして、戦争に反対でも絶対に反対とは言えなかったと思う。いまテレビで話されている戦争は、実際に命と向き合う現場の当事者についての部分が、抜け落ちている気がします。

2007年2月23日 (金)

天使の梯子、読み終わりました

村山由佳著「天使の梯子」、読み終わりました。歩太と夏姫の10年後が、舞台です。今回の視点は、慎一という21歳の大学生で、夏姫の8歳年下の恋人。よかったと思うところは、慎一が育ててくれたおばあちゃんに言ってしまった、とり返しのつかない言葉についての部分です。終盤は、展開を急ぎすぎている印象が残りました。

引き続き「ヘブンリー・ブルー」を読みました。こちらは、夏姫の視点からの物語。1冊だけど、行間が広くてすぐに読み終わりました。希望が持てる終わり方で、ほっとします。

村山由佳さんの作品を、もう少し読んでみようと思います。

2007年2月21日 (水)

天使の梯子

引き続き、村山由佳著「天使の梯子」を読んでいます。「天使の卵」の続編で、10年後の話です。まだ最初の方だけど、こちらは夏姫が主人公のようです。「天使の卵」を貸してくれた人が、ドラマでやっていると教えてくれてたのですが、見ないでしまいました。自分は、続編が好きな方です。薄くなってくので、嫌いな人もいると思うけど。

2007年2月20日 (火)

天使の卵

村山由佳著「天使の卵」を読みました。

去年、「地下鉄(メトロ)に乗って」を観に行ったときに、たしか上映していました。会社の机の引き出しに、チラシが入っています。むつ市にある店の社員が、やけに勧めるので、借りて読むことにしました。勧める割りには、どこに置いたか見つけられない、と言ってなかなか貸してくれませんでしたけど。

ストーリーは、

美大志望の予備校生の歩太と、精神科医の春妃、二人が主人公の恋愛小説です。二人は八つ、歳が離れています。精神を病んだ(歩太の)父が入院している病院で、二人は知り合います。元々、歩太は春妃の妹の夏姫と付き合っていて、というわけで三角関係の話です(この要約、主題と違うって言われそう)。

まあ、自分とは別世界の物語なのですが、透明感のある文章で、とてもよかったです。春妃の儚さに、じ~んときます。映画では、小西真奈美さんが春妃を演じていました。貸してくれた人は、イメージと違うと言ってました。自分は、映画を見ていないけど、けっこう合っていると思います。

2006年12月24日 (日)

フライボール

むつの店の方から、東野圭吾「変身」を借りました。既に映画にもなっているようなので、面白かったらDVDでも見てみようと思います。

いっしょに、フライボールが入っていました。その人の実家の近所で作っているお菓子なので、知っている方は少ないかと思います。見た目、食べた感じ、沖縄のサーターアンダーギーに似ています。まあ、とにかく、おいしいんでよ。お菓子の全国大会で、賞を取ったとシールが貼ってあります。ときどき催促するけど、めったに送ってくれません。

2006年12月22日 (金)

ハチクロ

あまりカテゴリーを増やしたくないので"読書"で。

盛岡の事務所の女子社員に借りて、ハチミツとクローバーを読んでいます。いま、6巻です。こういうの、少女マンガっていうんですかね。詳しく知らないので。最初見たときは、ちょっと読めないよ、と思ったんですよ。でも読み進めるうちに、むちゃくちゃ面白いじゃんとなりまして、10巻まで一気に借りていま読んでいるところです。

ストーリーは、美大とデザイン事務所が舞台で、登場人物それぞれが片思いしている、という話です。かなり大雑把にいうと。

貸してくれた女子社員は、"真山"派と言ってました。自分は、"森田"派です。めったに本音を見せないところが好きです。人気があって有名とのことですが、もし、まだの方はお勧めです。

2006年8月18日 (金)

文化庁長官

河合隼雄文化庁長官が、きのう倒れてしまった。うちにはこの人の本が、全集を含め50冊ほどある(全部読んだ訳ではない)。人と付き合って影響されることは少ないけど、「河合隼雄の本」にはとても影響を受けた。影響というより、救われたという感じかも。なので、とても心配だ。回復してほしい。

子供の頃は、河合隼雄文化庁長官の兄の河合雅雄のサルの本を読んでいた。当時は、兄弟と知らなかった。

2006年8月12日 (土)

活動写真の女

浅田次郎の「活動写真の女」を読んだ。一人称で、エッセイ風の部分があって、いまいちは入り込めなかった。映画草創期の人達の話題も、それほど映画に興味がないので、作品に距離を感じてしまった原因だと思う。浅田次郎のファンではない人が読んだら、どんな風に感じるかな。先入観がなければ、面白いかも。

2006年8月 7日 (月)

拒否できない日本

関岡英之「拒否できない日本」を読んだ。アメリカの日本に対する年次改革要望書について気になっていたので、土曜日に本屋で見つけてすぐに購入。アメリカの年次改革要望書があるから、日本の制度が変えられる、というのは本当だろうか。何十年か後に、いまの時代を振り返ったとき、年次改革要望書はどんなふうに語られるのだろう。アメリカでは年次改革要望書を公表しているのに、日本では隠そうとしているという事実だけでも、きっと何かあるんだろうなと思うけど。ミサイルの発射実験(前回のテポドンって、この辺の上空を通過した)とか、反日問題とかも大変な問題だけど、自分にはこちらの方がよほど恐ろしいと感じた。

2006年7月19日 (水)

クライマーズ・ハイ

横山秀夫の「クライマーズ・ハイ」読み終わり。この作家の作品は初めてだけど、よかった。読むのが遅い自分にしては、5日で読み終わった。かなり速い方。最近、日航機の事故に関心があったことも、ぐんぐん読み進んだ理由のひとつ。日航機事故のとき、自分は地元FM局の開局準備の試験放送を聞いていて、テレビの速報を目にした。

2006年7月16日 (日)

日本のいちばん長い日

半藤一利の「決定版 日本のいちばん長い日」を、読み終わる。浅田次郎の「日輪の遺産」に、宮城事件のシーンがあって、それ以来ずっと気になっていた本だ。本屋に行ったら、ちょうど出たばかりで、すぐに購入。60年前の歴史だったものが、最近のニュースのように感じられ、読んでよかった。

2006年7月 7日 (金)

椿山課長の七日間

映画になるということで、浅田次郎の「椿山課長の七日間」を読む。コミカルでおもしろかった。北上次郎の解説もよかった。

2006年7月 3日 (月)

7月号の、終わらざる夏

小説すばる6月号と7月号の、浅田次郎「終わらざる夏」を読む。三人目の主人公(一人目は翻訳の仕事をしている滝沢出身の片岡、二人目は水沢出身の若い医者で菊池)と思われる、盛岡に住んでいる"鬼熊軍曹"の話。戦地で負傷し、もう徴兵されるはずのない"鬼熊軍曹"に、赤紙が来る。けっして頭はよくなく、見た目にも乱暴なだけの"鬼熊軍曹"に赤紙が来るまでの半生が丹念に描かれていて、涙目になりつつ読む。

全篇、会話は盛岡弁で交わされるのだけれど、それを浅田次郎は"なまり"ではなく、"美しいふるさとの言葉"と言ってくれる。この一言が出てくる母親と別れるシーンで、目にたまっていた涙が落ちてしまった。

2006年7月 2日 (日)

終わらざる夏

小説すばるに連載中の、浅田次郎「終わらざる夏」を、昨年11月号から5月号まで読む。気持ちが忙しくて、ずっと読んでいなかった。昭和20年の夏が舞台で、兵隊さんの動員をめぐる話だ、今のところ。主人公が滝沢村の人、というのがいい。

2006年5月27日 (土)

荻原浩の「噂」を読み終わる。最後の一言が、ショック。同じ傾向の作品で、「ハードボイルド・エッグ」「コールドゲーム」は、途中恐いところもあったけど、読後感はさわやか。これは、後を引く。あらすじ、書評は難しいので、なし。

2006年5月13日 (土)

道誉なり

北方謙三の「道誉なり」上下を、読み終わる。「破軍の星」は一直線に、戦の話だったけど、これは政治の話が多くて、深みがあった。話は、六波羅探題が陥落するところから、足利尊氏が死ぬところまで。

2006年5月11日 (木)

碑銘

北方謙三の「碑銘」を、読み終わる。ブラディ・ドールシリーズの2巻め。今回は、川中と藤木が、刺客に狙われる話。最後に藤木が刺されたけど、その後が気になる。

2006年5月 6日 (土)

さらば、荒野

北方謙三の「さらば、荒野」を読み終わる。「ブラディ・ドール」シリーズの1作目。ブラディ・ドールという飲み屋さんが舞台。飲み屋に行くことは、めったにないので、多少勉強になる。いまどき、こんなキザな人はいないだろうけれど。

でも、ハードボイルドのシリーズものって、けっこうおもしろい。2作目が楽しみ。

2006年4月29日 (土)

本屋めぐり

今日は、盛岡の本屋さんへ。行くと、何時間も、ねばってしまう。浅田次郎が推薦しているので、犬飼六岐の「筋違い半介」という時代小説を購入。この頃、本屋へ行くと時代小説が、よく目につく。宮部みゆきの時代小説も評価が高いので、そのうち読んでみよう。水滸伝の5巻を半分まで読んでいて、見返して気付いた。林冲が宋江を助けるのは、この巻だった。

2006年4月27日 (木)

水滸伝第四巻

水滸伝の四巻を読み始めてから、北方謙三の他の作品もいろいろ読んだので、読み終わるまで時間が掛かってしまった。宋江が、長江の江州で飛脚屋をやっている戴宗(たいそう)を尋ねる話が中心。戴宗の飛脚屋は、梁山泊の重要な通信網。戴宗は、一巻めから名前が出てくるんだけど、本人の登場シーンがなくて、ずっと気になっていた存在だ。途中、李逵(りき)という力持ちや、李俊や穆弘(ぼくこう)、張順など長江の重要なキャラクターが加わる。登場人物が多すぎて、読む間隔が開くと、どんなキャラクターだったか忘れてしまう。宋江が官軍二万に囲まれ、李俊や穆弘が救出に向かうも壊滅されそうになるところに、林冲の騎馬隊が現われるシーンは痺れる。林冲は、一番気に入っているキャラクター。青蓮寺の話も増えてきた。青蓮寺は、宋の国の諜報機関で、梁山泊とは別の立場で、国をよくしようとしている。というところを、丁寧に描いてあるので、この水滸伝はおもしろい。とくに青蓮寺の李冨は、登場し始めは、気持ち悪くて憎たらしい敵役だったのに、本当は葛藤しながら任務を遂行している、ということが分かり魅力的になってきた。

2006年4月23日 (日)

老犬シリーズII

北方謙三の「風葬 老犬シリーズII」を読み終わる。老犬シリーズI を飛ばして、先に老犬シリーズII を読んでしまった。昭和35年頃の東京、横浜が舞台。高樹刑事が主役。高樹刑事は「檻」で、主人公の滝野を追いつめる脇役だった。他にも、いろいろな作品に脇役として、登場しているらしい。戦後とか高度成長前に生きていた人達の思いが感じられ、よかった。最後、追いつめられた幼なじみの幸太が、わざと高樹に撃たれるシーンは、涙目。

2006年4月22日 (土)

破軍の星

破軍の星を読み終わる。北方謙三の南北朝作品は、2作目。おもしろかった。作中出てくる安家一族の「安家」という地名を、郵便番号簿で調べたら、わりと自分の家の近くに残っていた(近いうちに車で行ってみよう)。あと「南部」氏が、この辺に来たのも、この時期だったんだなあ。ものがたりは、北畠顕家が、足利尊氏を追いつめて、戦では何度も勝つ。でも世の中が足利尊氏を頂点に求めていて、負けても負けても足利尊氏に武士が集まる。戦では勝つ北畠顕家も、陸奥から2度目の上洛で力尽きてしまった。大勢が決まってしまって、自分の理想とは違う方に行く、という状態は会社にいても経験する。そんなところに共感。

2006年4月20日 (木)

読書話

今日は、元役員の送別会。そこでいっしょになった、読書好きな役員と、どんな本がいいか話す。ハードボイルド系の作家の作品について話したけど、さすがに蔵書2千冊というだけあって、ほとんど読んでいるとのこと。うれしくて、いろいろ聞いてしまった。で、紹介してもらった作家を忘れない内に、メモ。

桑原丈太郎、服部真澄、真保裕一、クライブカスラー、フォーサイス。

2006年4月16日 (日)

北方謙三の「檻」を読み終わる。主人公の滝野は、自分から危ない方へ危ない方へと行ってしまう。世の中には、そういう人がいるんだろうなあ。後半、刑事の"おいぼれ犬"との駆け引きが、ハラハラ。本屋で、文庫本を見てたら"おいぼれ犬"が、シリーズになっていた。

2006年4月11日 (火)

楠木正成(下)

文庫の「楠木正成(下)」を読み終わる。足利尊氏が、九州に逃れて再起を図るあたりで、終了。千早城に500人の兵で篭り、幕府の十数万の軍と、半年戦ったあたりを、高校の歴史で習った気がする。後に敵対する足利尊氏とのやり取りが、おもしろかった。

引き続き「破軍の星」を読み始める。「楠木正成」は、近畿が舞台だったけど、「破軍の星」は、東北が舞台。参考地図に会社のある市名が載っている。他に「檻」も読んでいる。「檻」は、商店街の小さなスーパーのオーナーが主人公。じつは以前、そちらの筋の方だった、という話。これは、すらすらと読み進められる。北方謙三の文体に馴れてきたかも。

2006年4月 9日 (日)

楠木正成

北方謙三「楠木正成」の文庫の上巻、読了。元々、南北朝時代にあまり興味がなかったので、時代背景を理解するのに苦労した。南北朝時代の歴史解釈は、100年前の国会でも問題になったくらい、禁忌なものらしい。この時代の、解説書とか小説が少ない、理由にもなっているらしい。

楠木正成は、大阪商人という感じで、読む前の自分のイメージとは全然違った。戦を、単純な兵力のぶつかりあいではなく、数万の兵が集まれば、それだけの兵糧や銭がかかる、ということをふまえた上で、少ない人数で幕府と戦争する様子は、いままでの歴史小説にないおもしろさ。下巻は、一気に読めそう。

2006年4月 8日 (土)

真夏の葬列

北方謙三の「真夏の葬列」を読み終わる。水滸伝は長いので、それ以外に違うものも読んでみようと、購入。ちょうど20年前の小説で、当時の雰囲気が出ていて懐かしい。でも古臭くなく、瑞々しくて「青春ハードボイルドの傑作」と、本の紹介にあった通りの内容だと思う。

後半、主人公の守と友達の冬生が、千葉から秋田の能代まで、車で逃げるんだけど、冬生が死んでしまう、と心配で最後まで一気に読んでしまった。読み終わって、前半の冬生の投げやりな行動を、少し理解できた気がする。

2006年4月 1日 (土)

水滸伝2巻

北方謙三の水滸伝の2巻を読み終わる。登場人物が多くて、読むのがたいへんだけど、おもしろいので、読むペースは上がってきた。この巻の最初の武松は、どうしようもないやつで、北方謙三の人生相談に出てきそう。虎と闘って死のうとして、虎を殺してしまう。強いのもたいへん。

2006年3月25日 (土)

水滸伝

北方謙三の水滸伝の1巻を、読み終わる。他にも読んでいる本がたくさんあるし、19巻まで読み終わるには、今年いっぱいかかりそう。いまのところ林冲が気になる。後半に出てくる医者の安道全は、自分に似た性格かも。

2006年3月18日 (土)

立花隆の、

「天皇と東大 大日本帝国の生と死」の上巻を読み始める。久しぶりに、立花隆のおもしろい作品。全部で、1500ページくらいあるので、読み終わるまでそうとう時間がかかりそう。徳川幕府の末期から初まる、東大の歴史と政治との関わりが、分かりやすく書いてある。後の東大の元になる組織を、勝海舟が作ったというのは、びっくり。